宿題はいつ終わるのか 2

今日は辻ちゃん美勇伝の二人。それぞれの現状が良く見えた感じ。
辻ちゃん:つくづく天性の人だなあと。何かね、辻ちゃんて弄るの難しい気がする。あれが完成型っていうかね。多分、理屈で演技してるんじゃないから、演技指導って言ったって、ここはこうしなさい、ってな風に言っても無駄なんじゃないかな。それよりもその役の人はどういう人かを説明して、後は辻ちゃんに任せた方が良いような(笑)
ただ、それだと当たり外れが出来ちゃうんだよなあ。ぶっちゃけ、辻ちゃん本人がどこまでその役を理解するかで出来不出来が決まってしまう。いや、もっと言うと辻ちゃんがどれだけその役を気に入ってるかによる部分が大きい。
で、今回の場合、役は気に入ってるんだけども、辻ちゃんの理解度が今イチな気がすんだよね。
つうか、あれか、表現が幼いのか。演技の方向性は分かってるんだけど、上手く表現できないのかも知れない。
多分、身体が動かなかったのもあるとは思うんだよね。台詞とかの間って、わりかし身体でリズム作ってるとこあるから。
なので、どうしても口調が早くなって、台詞が聞き取れないとこが出来たりして。あれ、もうちょっと我慢してゆっくりと言えたら、台詞自体に抑揚をつけることも出来て、演技にメリハリがついたと思うんだよ。
動ける辻ちゃんを見たかったなってのが正直な話。もっと芝居勘の良い子だと思うのね、本来、辻ちゃんて。
でも、動けなくて歯がゆい思いをした分、自分を見直す時間を持てたならいいなと思う。同じシーンに出てたマルシアさんや高橋さんと何が自分が違うのか、気づいていてほしいな。
何にしろ天性の人なので、これ以上の成長を望むんなら、自分で感じて進むしかないんだよなあ。最後の挨拶で「舞台の楽しさがちょっと分かった」って言ってたから、期待しておこう。

三好さん:このシーンで三好さんが居なかったらと思うと、怖ぇなと思った。勿論、他の登場シーンでも、地味に良い仕事してんだけどね。特に歌は密かにベースラインで生きてますって感じ。
考えてみれば、みーよがハモやってんのって、メインが石川さんに辻ちゃんなんだよな。二人ってさ、ハロの中でもかなり個性的な(苦笑)声の持ち主で、あんま合唱には不向きだよね。しかも、相方が岡やんだから、不安定なとこはみーよ一人で支えなきゃならないと言うね。実に大変なポジションだった訳だよ。
で、ピエールだけど、みーよのが一番ぴんと来たな。何つうか、ちょっと暗いふうで、今の自分に対する疑問だとか、それとは別に王族に対する反感だとかを感じさせるんだよね。何かもやもやっとしてるっていうかさ。
それが、王妃との会話によって晴れてゆくんだけど、この時のみーよの変化が上手いの。前半の今の自分に対する疑問みたいのがあったから、よけい後半の改心のシーンがきいてくるんだろうね。ちょっとした表情の変化なんだけど、反感を感じていた王妃の一つ一つの言葉に心突かれ、何を犠牲にしても助けようと決心するまでの迷いが自然と伝わってくるんだな。
そういう心の機微を表現するには、石川さんや辻ちゃんでは何か少しもの足りない感じがする。なんだろ、迷いがなさ過ぎるのかな。
とにかく、夏のワンダ紺でも思ったけど、面白い素材だよ。これからいくらでも変われる気がする。結構ね、美勇伝であることがみーよのネックにならなきゃ良いなと。心情として石川さんに一歩譲ることはあっても、存在的に石川さんを脅かすような人になってほしい。そうしたら、石川さんにもプラスになると思うのな。何しろ、負けず嫌いの人だから。異常な頑張りを見せるぜ、きっと。で、そうなったら、美勇伝自体がもっと面白いことになってゆくんじゃないかなあと思う訳さ。

岡田さん:もうちょっと自覚的であってほしい。いやあ、天真爛漫だなあ、岡やんは。何か素のままで舞台の上に立ってるときがちょくちょくあったよ(苦笑)まあ、そういう油断が岡やんらしい魅力っちゃ魅力なんだけど、もうちっと意識を集中した方が良いんじゃないかな。
春ちゃんのとこで書いたけど、見てないように見えてお客さんはそういうとこちゃんと見てるよ。集中力の高まってるメンバーの中で、一人だけ気が抜けてたら凄く目立ってしまう。良いのは中々目立たないけど、悪いとこってのは目立つもんです。本当に。
ただね、やっぱでかいっつうのは舞台じゃ武器だね。ダンスなんかでびしっと決まった時なんかは目を引くんだよ、かなり。また、今回男役立ったから特にさ。
あれだね、岡やんは石川さんやみーよにはない華があるね。何つうんだろ、石川さんとみーよって少し影のある色気なんだね、基本。危うさというのかな、そう言うのがあるの。本人たちの中身とは関係なく。
でも、岡やんの場合、明るい色気なんだね。健康的と言おうか。ぱーっとしてんのね、存在自体が。
美勇伝が少しくらいそっち系に走ったって下品にならないのは、石川さんの持つ芯の強さと、岡やんのもつこのオープンな明るさがあるからだと思う。
だけど、それに頼ってちゃ駄目なんだな。こう、美勇伝が今いちバランスが悪いのも、作った方の期待値にまだ岡やんが届いてないせいもあると思うんだよね。石川さんはご存知のように四番だし、みーよは職人的二番バッターって感じじゃない?だもんで、岡やんには意外性の六番ぐらいにはなってほしい。クリーンアップが終わってホッとしたところに出てくる一発屋ってえのかな。上手くはないけど、当たれば飛ぶみたいなさ。
現状だと歌ではみーよが頑張るしかないから、どうしても今回のレビューみたいに派手な演出をして、ダンスで魅せるしかないのよ。これを期に、多分、石川さんも変わると思うけど、岡やんも頑張らなきゃさ。
出来たら、今のままの明るさは持ったままで、岡やんには美勇伝のリーサルウェポンになって欲しいな。


えーっと、以上で変更枠は終りかな。何か、今日の人達は発展枠って感じ。苦労人のみーよが報われることを祈ってるよ。
次は娘。の残りの人達。地味に日々成長していたのが印象的だった。
って、これ、ミューの感想というより、おいらが普段ハロの子たちに思ってることじゃん。っていう、突っ込みはなしの方向でねw