羽化

えーっと、歌ドキっ!の四期卒業を見て。あー、ちょっと怒られそう。そして長い(デフォ)
上でもちょっと書いたけど、吉澤さん雰囲気変わったよね。
何だろう、周りが同期、しかもOGだったりするからかも知れないけど、あそこに立って、一言一言噛み締めるように歌ってた人は、モーニング娘。のリーダーでも、アイドルのよっすぃ〜でもなく、一人の吉澤ひとみ、その人だったような気がするよ。
こうさ、去年の紅白からこっち、ちらりちらりと見え隠れしていたものが、何だかとても自然に姿を現したような感覚。
この人はまさに今、羽化してる途中なんじゃないかな。
それもさ、今までのことを全部捨てて変わるっていうんじゃないんだな。いいことも嫌なことも、目一杯食べて消化して、自分の血と肉と心に変えて、また一つ大きくなるために、ゆっくりと皮を脱いでる。そんな感じがする。
何かさ、ちょっと頼もしいことに、そうやって自分が皮を脱いでることを楽しんでるようにさえ見えたんだよね。本当はばさーっと一気に変われるのかも知れないけど、まだ漠としておぼろげな自分、何がしかのものに向けて変わりつつも、まだ完全にはものにしてない自分、ていうのをじっくり味わうために、わざとじりじりと進んでいると言うか。
まあ、実際のとこは、彼女は娘。のリーダーであるし、まだまだいろいろとある訳で、そんなに急には変わる訳には行かないんだろうけども。
でも、ともかく吉澤さんは自分が変わりつつあることにかなり自覚的だと思う。
でなければ、あんな深い表情は出来ないと思うんだよね。こう、寂しいような、誇らしいようなさ、何とも複雑で、人間臭い表情というかさ。
本当に『卒業』っていう歌に、自分の気持ちがフィットしてたんだろうな。元からその歌の世界にすーっと入り込んでしまえる人だけれど、あの歌は吉澤さんの世界だった。
それも変わりつつある、吉澤ひとみの世界だった。
あれを見た瞬間、ああ、この人のヲタやってて良かったな、って思ったよ。
そして、今、この貴重な時間に立ち会えることを嬉しく思う。
いやー、吉澤さんのことだからさ、この先何度も脱皮はすると思うんだよね(笑)でも、こんな風に根っから変わってしまうような変化はそうないことだと思うのよ。
だから、そんな時に居合わせた自分は大層ラッキーだと思うのね。
んでもって、出来ることなら、これからも変わっていくだろう、吉澤さんをぼーっと見ていたいなあと。
ほら、殻を脱ぎたての頃って、まだ羽根も乾いてなくて、身体も柔らかいじゃない?
なので、誰かが不用意に触って彼女を傷つけたり、羽根が伸び切らず飛べなくなったりしないように、祈ってようかと。
そして、完全に羽化した彼女がどんな色をしているのか、どんな形になっているのか、楽しみに待とうかな。
きっと、見たこともない人がそこには現れるんだろうな。何しか前代未聞の女らしいから(笑)