惚れ直す

ご多分に漏れず、六本木の夜を堪能して参りました。何というかしてやられました。何だ、あれは。
以下、感想など。ネタバレあり。
相変わらず、こちらの予想を裏切るのが上手い。あのふわふわとしたワンピースにカリブの海賊風バンダナ姿で現れたときの会場のおっ!?という反応(笑)もうそこから今夜は何か違うぞってイキフンぷんぷん。そして、その会場の反応を見た時のへへっと笑った顔ってばよ。
拍手が終わり、一呼吸置いて、始まるイントロ。吉澤さんに柔らかいピンスポが当たる。やさしい中にもやや緊張感漂う表情。聞き覚えのある音にまさか?と思いつつ待つ自分。吉澤さんがふっと息を吸い、歌い始めた曲が

1.風をあつめて
まさに嬉しい驚き。吉澤さんの声でこの曲が聞ける日が来るとは(笑)多分、会場の半分ぐらいの人が分からなかったんじゃないかな。でも、これがいい雰囲気なんだ。音程がちょいとふらつこうともさ。ああ、今日はこういう雰囲気でいくんだと理解する。この辺の選曲が絶妙。そして、毎回のことながら一瞬にしてこちらの気持ちを掴むのな。吉澤さんの歌い始めるときの空気が好きだ。
1回目はやや歌い回しに迷いが見られたけど、夜はいい具合に力が抜けて、さらっと気持ちよく歌ってくれた。時折自然に笑顔がこぼれるほどに。ちなみに昨日はずっとマイクは右手。歌に集中してるなと思った。

そして、何とも言えない余韻を残しつつ歌い終わった時、巻き起こる拍手。この日の吉澤さんは一曲一曲終わるごとに本当に丁寧におじぎをする。胸に手を当て、唇だけでありがとうございましたと呟きながらゆっくりと。拍手を味わうように。それを見てちょっと嬉しくなる。この場を大切にしてるんだなあ。
MCが始まるとくるっと変わる表情。昼、父の日の話(これ、夜の話につながる)→もずくシャンパンの話。いやー、昨日一日で何回吉澤さんの口からもずくって言葉を聞いただろう。そして、ヲタさんは反応良すぎ。もずくネタ好き過ぎwタイムリー過ぎたわな。後、バックスの皆さんが吉澤さんが喋り始めるとこっそりとニヤニヤしてる。ベースの小川さん、ドラムの中村さん辺りの反応が特に面白かった。皆半笑いの中、もずくに、ではなくライブに乾杯。夜、雨女の話→シャンパンの話。やっぱり引きずられるもずくw一応否定しつつ乾杯、の前に小ネタ。お酒大好き宣言が出たところで、改めて乾杯。もずくの話も多かったけど、お酒の話も多かったなあ。ヲタさんの間ではすっかり吉澤さん=呑んべえのイメージが定着したようだ。持ちネタがまた増えました。

語られるライブのイメージ。ちょっとしっとりと、でも夏らしいイメージでということらしい。だけど、自分的に今回はどっちかっていうとライブっていうよりちょっとしたコンサートって感じかな。後半皆で弾ける曲が多かったけど、基本的に歌を聞かせるってことに軸を置いてたと思う。一つにカバー曲中心だったからもあるけれど、それにも増して、吉澤さんの歌が好きって気持ちがこもってて、歌うことを心底楽しんでる様子がそう思わせたんだろうな。手触りのいいコットンみたい。あくまでイメージだけど。

会場がよしざートーク!!!で和む中、また、ちょっと雰囲気変わって、次がこれ。

2.ZOO
はい、来ました、嬉しい驚き×2。吉澤さんの声で(ry。自分の中では辻仁成のオールナイトの曲。毎週聞いてたなあ。改めていい曲だなあと思う。何かこういうZOOもあるんだなあ。実に素直に真っ直ぐに歌う。どこか歌詞に思いを馳せるよう。何だかしみじみしてた。個人的にこれ辺り、吉澤さんのアコギで聞いてみたいと思ったです。ちょっと難しいかも知んないけどさ。拙くても良いから、吉澤さんの音で、吉澤さんの声で聞いてみたかったなあ。
これも昼一回目、若干緊張気味で少し音符追ってるなってとこがあったけれど、夜はむしろ歌うことを楽しんでたな。君のところで、こちらを指差したり、僕のところで自分差したり、身振り手振りがでかい。今回、全般的に歌詞に共感する部分があるんだろうなと。心を込めて、なんて当たり前だけど、自分の言葉として歌ってる感じがした。その癖、熱唱ふうにしないところがいいところ。決して押し付けないんだよな。それが心地よい。

続いて、間髪入れずに、これ。

3.君がいるだけで
自分的にこれと後で出て来る某曲はカラオケ定番曲でした。ありがとうございます。イントロが始まった瞬間、パッと目の前が開けた感じで雰囲気が明るくなる。と同時に、吉澤さんの表情も明るくなる。すげー楽しそう。そして、かなり歌い慣れてる感が(笑)細かい歌い回しまで原曲通りでワロタw特に夜、サビの繰り返しのとことか。後、今回もアレンジが面白い。基本原曲の雰囲気は残しつつ結構自由。多分、選曲がバックス陣の世代的にドンピシャというか、選ぶ時に提案してくれたんだろうな、元の曲のことを良く知ってて、その上で遊んでる感じ。何にせよ、吉澤さんとバンドの人たちの雰囲気がいい。お互い楽しんでるなっていうのが分かる。自然、こちらも楽しくなる。

最初のセクションを明るい曲で締めくくり、ホッと一息。和気藹々な空気でトーク開始。まず、昼、この日の衣装を109に買いに行った話。1時間ぐらい居たけど疲れたと。年を感じたとも言ってた(笑)やたら渋谷っ子だったって強調してた。柳原加奈子風口調で。この日の吉澤さんは変幻自在。終始ご機嫌に飛ばす飛ばす。昼夜共通、赤坂の話。自分が雨女だから雨振っちゃうかも知れないけど、一回は見に来て下さいというお誘い。今週は出るらしい。そこの流れから、昼夜共通、身体鍛えてる話。マラソンとかチューブとか。マラソンはホノルルの名前も出てた。TVの収録の時も楽屋にチューブを持ってたりするらしい。夜、チューブの話から、父上の話。ある日何となくチューブ短くなってね?って思ってたら、家に帰ったら父ちゃんがチューブをぐるぐる腕に巻いてるのを発見w何してんのさ?って聞いたら、チューブちょっと貰ったよと軽く言われたとw父ちゃん曰く、加圧式トレーニングらしい。正にこの親にして、この子あり(笑)相変わらずの仲良し父娘。吉澤さんの口から語られる吉澤家の話が好きだ。最後に30cmでいいんでチューブ下さいとか言ってた。そこからちょっと真面目な話。マラソンしてたらずっと一人なので、仲間の有り難みが分かったと。一人じゃつい途中で諦めてしまうけど、仲間や家族やファンの皆が居るから今まで頑張れたんだなと実感したと言っていた。じつはこのライブの裏テーマはこれじゃないかと思っている。そして、マラソンしてて思いついた曲が、

4.みんなひとり
吉澤さんが歌う竹内まりやはいい。トーンといい、音域といいハマってる。大げさにはならず、でも、じわじわと沁みてくる。吉澤さんが歌詞を大事にしてることがよく分かる。吉澤さんは雰囲気を大事にする人だけど、これはむしろ心情として近い部分があるのだろう。シャイな人は何かに託すことによって語るのかも知れない。そうメジャーでもないこの曲を選ぶ吉澤さんが好きだ。あれほど楽しくトークしてた直後にこれという、この落差。あまり見たことのない表情をしてた。切ない、のではない、ほんの少しの寂寞。ああ、こういう風にナチュラルに歌えるようになったんだと。一人だから、一人じゃないことを悟る不思議。
個人的に竹内まりやはもっと聞いてみたい。というか、この辺の曲ってどうやって知ったんだろ?吉澤さんのライブラリを覗いてみたい気もする。

会場がぎゅっと掴まれたまま、次の曲。

5.真夏の果実
これはもうね、生で聞けて良かった。何という甘いバラード。切なげな吐息、時々かすれそうになる低音。伏しがちな瞳、睫毛の長い影。気持ちを表すように動く手。全てがほんのりと艶っぽい。これは女性にしか歌えない真夏の果実。吉澤さんがブレスするたびにどきどきした。雰囲気泥棒、本領発揮。ただひたすら酔っぱらう。吉澤さんの声が好きな人にはたまらん瞬間。邪魔にならぬようにそっと寄り添うような演奏がまた。会場が吉澤いろに染まりました。うっとりするっていうのはこういうことなんだな。他に何にも要らない。至福。
正直イントロ始まった時にちょっと不安になった。サザンの曲はどんなに上手く歌っても原曲がすべて。桑田さんの声が強過ぎて、他にイメージできない。が、しかし、そこを裏切るのが吉澤さん。むしろ完全オリジナル。ベタ過ぎるほどベタな曲なのに、全く違う歌の像。これは思いつかなかったわ。高音の甘さもさることながら、中低音のそっと広がっていく感じが耳に残る。この曲をこんな風に歌えるのなら、歌の幅も広がるのではないかとか妄想が広がる。珍しく吉澤さん自身も酔ってるんじゃないかと思わせる程、心地よさげに歌っていた。ああいう瞬間がもっと増えれば良い。

ギターの最後の一音が終わって、吉澤さんが頭を上げた瞬間、爆発する拍手。ふと夢から醒めたような気持ちになる。会場に日常が戻って来る。吉澤さんの少し照れくさげな、でも満足げな笑顔が象徴的。ここのセクションは吉澤さんの歌い手としてのきらめきがよく見えたのではないだろうか。カバーをカバーで終わらせないところとか。自分的には久しぶりに吉澤さんの声を堪能出来て満足。あと、バックスの人たちには感謝。これらの曲以外でも、演奏をそれと感じさせないさり気ない仕事ぶり。今回は合わせる時間も取れたのかな。実にしっくりと、まるで一つのバンドみたいに見えた瞬間がありました。有り難いことです。

そして、ここからは新しい試み。事前に配られたアンケートを元にトーク。昼は吉澤さんに歌ってもらいたい曲。吉澤さんが実際書かれた紙を読むのだが、チョイスが絶妙。というか、めくるたび、ちゃんとネタになってるヲタさん達がさすが(笑)吉澤さんも読むの楽しげ。もずくの歌とかwこの日はとにかくもずくって言えばOKな雰囲気だったw他にはミニモニじゃんけんぴょん♪とか、肉体は正直なエロスとか。理解して女の子とか、ひとりじめとか。2階で見てた人も満足したんじゃないかという弄られっぷり(昼の部)。個人的にはアニソンメドレーはかなり聞きたい。実際、秋に一つでもリクエストが入ってたらいいよね。それでも吉澤さんは捻ってきそうだけど。
秋で思い出したけど、10月10日、11日の予定にはよっすぃーと書いといて欲しいらしい。すげー強調してた(笑)個人的に吉澤さんのよっすぃーの発音に萌えたwあの調子じゃもうFCの申し込みが済んでることを知らないんじゃないかな。本人よりヲタの方がスケジュールに詳しいってシュール。
夜は吉澤さんに質問したいこと、お願いしたいこと。皆書きたい放題だなw多分、真面目なのもあったと思うんだけど、読む人が読む人だから。にしても、あの質問はないwなんて直球wまさか本当に書く人が居るとは思わなかったw答える方も答える方だけどwまたー、そういう風に取りたいんでしょ?(意訳)には参った。一部異常に受けていたしwああいう質問が何でもないふうに聞ける状況ってのは、かえって健全なのかも知れんね。あそこでは何でも受け入れられる雰囲気だったし。というか、皆いかに受けるかしか考えてなかったような気がします(自分も含めて)初めての試みだったけど、大成功だったんじゃないでしょうか。ヲタさんの無茶ぶりをしれっと捌く吉澤さんのトークの切れに驚き。あんな気の利いたこと言えるひとだったっけ?(爆)トークでも気を逸らさないなんてね。

して、その良い流れのまま、メンバー紹介。バンドのおじさま達の突然の豹変に笑い。千葉さんが壊れたw立ち上がってキーボードが跳ねるくらいのアピールぶりw皆おざなりな反応じゃなくて楽しんでやってくれてるのが分かるはしゃぎっぷり。いいよね、ああいうの。このライブ、気に入ってくれてんだなあと。

して、盛り上がった空気のまま、メドレー突入。

6.メドレー(WOW WOW WOW→未来の太陽→男友達→歩いてる)
いわゆるここからハロパート。はっきりと吉澤さんの好きな系統がわかる選曲。でも、頭にWOW WOW WOWを持って来る辺り分かってらっしゃる。これと前回のよしてよして、ミスムンで吉澤さん的タブーは大分クリアされたんじゃないかしら。ちょっといわく付きの曲であるだけに、前の方のヲタさんがちょこっとフリをしてるのを見つけた時の吉澤さんの嬉しそうな笑顔が印象的。後、相変わらずよっすぃーコールには良い表情するんだよな。何かこれはこれで幸せな空間。未来の太陽と男友達は多分前やった時に手応えが良くて、皆も楽しそうだったから入れたんじゃないかな。前回来られなかった人には嬉しいおまけ。しかし、この四曲つなぐの大変そうだった(苦笑)本来メドレー向きの曲じゃないからね。でも、吉澤さん的にどれも岐路にあった曲で外せなかったんだとは思う。今回でメドレーも一区切りかな。秋、何を持って来るか楽しみ。

で、ヲタ的に盛り上がったところで、今回のサプライズとどめ!

7.終わらない歌
ブルハキタ━(゚∀゚)━!まさかここでこれが来るとは!ちょっと嬉しくなってしまいました。トレトレじゃなくてこれっていうのがいいよね。吉澤さんが実に嬉しげにクソったれな世界とかクズの奴らのためとか歌ってんのが面白かった。まあ、実際ハロにいたら、そんな汚い言葉使わないもんね。ちょっとやってる内に楽しくなっちゃったのかも知れない。徐々に上がって行く姿がリアルだった。この曲自体は結構歌い慣れてるなって思わせるとこもあったんだけど、やった時のこっちの反応が気になってたんじゃないかな。で、結果は上々、こぶし上げてノるうちらに吉澤さんの機嫌も上々。
今回、真夏の果実もそうだけど、中低音の声の出が良くなってたんじゃないかな。音程がふらっとするときもあるけど、ちょっと前なら出しにくそうにしてたところがすっと出るようになってる気がする。上にもちょっと書いたけど、今回は結構練習する時間があったんじゃないかと思う。それもバンドさんと一緒に。本番前にちゃんと準備して来たっていうのが分かる出来だった。ていうか、あれ、ボイトレとかちょっとしてね?明らかに今までと違うような。ともあれ、勢いじゃなくちゃんと歌い切ってたのが良かった。

ここのMCの覚えがあんまりない。何か真面目な前振りがあって、次の曲。

8.Story
これ、歌う前かなり緊張してて、お水飲んだりしてた。多分、とても好きな歌だからこそプレッシャーあったんだと思う。そのせいか昼は少し気持ちが空回ってたような気もする。夜は大分落ち着いてたけど、珍しく吉澤さんの気持ちの方が勝ってる感じ。大阪ではどうなってるかな。
にしても、終わらない歌からこの曲へとまた180度の展開。こちらかと思えばまたあちら。一見ふわふわと多方面に飛び回ってるんだけど、共通する思いがあるような気もする。
みんなひとりでもそうだったけど、これも見たことのない表情で歌っていた。女性の歌だからだろうか。フィクションが入り込まないシリアス。歌い終わった後のふっと息を吐いた吉澤さんの表情が忘れられない。

そして、ここで本編は終わり。にこにこと手を振りつつ、はける吉澤さんが可愛い。ポジション上最後にはける小川さんがちらっとこちらに手を振ったりなんかするのもいい。実にあったかい雰囲気。ステージの上と下、いい距離感。ここで終わっても良かった感じだった。

で、アンコールあけ、最後の一曲はこれ。

en.青空
もう定番だなあ。最後皆であのフリやって笑顔で終わろうって感じ。ヲタに対するちょっとしたボーナス。巡回も含めてね。でも、ちゃっかりと乗っちゃうから不思議。この曲に付随する幸せな記憶がそうさせるのかな。そりゃあもう、皆にこにこな訳さ。
まあ、あれだ、前回のことがあるので、通路は厳戒体制。イエイイエイ!と吉澤さんがご機嫌に出て来た時から、スタッフさんが座って待機。巡回始めたら、吉澤さんの少し先を中腰で先導。その甲斐あって皆お行儀良く吉澤さんを迎えてた(苦笑)
ただそうだなあ、本編がぴしっと一本やりきった感があるから、これで終わるってのも何か物足りない感じがしないでもなかった。もう一つサプライズが用意されてたらなあとか贅沢だろうか。というか、ハロの曲は既出のものが多かったから、最後はハロ曲で締めるにしても、新しいの聞きたかっただけかな。やっぱり贅沢か(苦笑)

夜、一旦全員がステージからはけた後、中々熱が醒めないこちらが頑張って拍手を続けちゃったものだから、バンダナを外した吉澤さんが再登場。少し乱れていたりしたけど、くるくるカールの金髪があの衣装と相まってすげー可愛い。ちなみに「バンダナ外して」は夜のリクエストにあったもので、ちゃんとそれに乗っかって出て来るとこが吉澤さんならではのサービス精神。しきりに照れてたけどね(笑)
何かそんなこんなも合わせて、ほんと良いものみせてもらったなって感じ。いやー、今週末楽しみだ。