未完成のメロディー

そして、改めて思ったのは、娘。というのは、永遠の未完成だと言うこと。
もう一ツアーこなしていたら、きっとあの10人での完成型に辿り着けたと思うけど、そうなれば娘。はその存在意義を失うのかも知れない。
常に何かを失い続ける、集団。あるいはどこかしら欠けた人間達の、集まり。
それはあらかじめ娘。に課せられた宿命ではあると思う。はじまりが“敗れ去ったもの達”であるが故に。
だから、満たされてしまったものや己を突き詰めていったものが去るのもまた、宿命ではある。
ならば、その宿命に魅入られてしまった我らヲタは、去る者を愛し惜しみながら、粛々と受け入れるしかないのではないか。
残されたものの未来を思いながら。
その未完成のメロディーを聞くために。