お待たせ

5万HIT記念。あの、一部キツい事書いてますが、ぶたないでってことで。
小川さん:いやあ、スキの多い役でやりにくかったんじゃなかろうかと。何つうか、吉澤の大臣もそうだけど、書かれてる台詞の行間を読める人でないと、難しい役なんだよね、ナイロンて。だって、書かれてる台詞だけ見たら、どういう風な人なんか良く分からないんだもん。
まあ、逆に言うとさ、書き込みが少ない分、自分で自由に作れるってことだけど、すごく加減が難しいと思うんだよね、あの役って。
役回り的には、物語のアクセントとしての道化か、作者の代弁者たる傍観者ってとこなんだろうけど、どっちかに偏っちゃうとまた違う様に思うし。
やり方によっちゃ芝居の雰囲気さえ変えかねないんだよね。割とこの芝居の中心を突く台詞を、ぼそっと彼は零すから。
それを持って話が展開するっていう、目立たないけど重要な役なんだよ、ナイロンて。
それをまあ、まこは自然にやっちゃったんだよな。どっちに振り切れることもなく。周りの何だか濃ゆい人達に振り回される普通の人って感じで。
そういうのって、かえって難しいと思うんだよね。こう、過剰にデフォルメしたくなっちゃうじゃない?どの様にもやれる役ってさ。そこをあえて、普通にやったとこがまこのセンスかなと。
いやあ、おいらまこを舐めてたのかも知れん。あんなに「普通」の演技が出来るとは思わなかったわ。ますます娘。離脱が惜しまれるね。
かくなる上は、外で何か一つでも学んで、出来る限り早い帰還を待ってるよ、まこ。

新垣さん:えーっと、小生意気な感じの淑女(本当に梨華ンツ様を食っちゃいそうでワロタ)と、非常に凛々しいヌーヴォー様との切り替えがとても鮮やかで、思わず、「ガキさん、かっこいい〜!」と武勇伝の人になっちゃいました。
何つうか、男役があんなハマるとは思わなかったな。確かに少年ぽい声してるなあと思ったことはあったけど。ちょっと何だろ、粋な感じなんだよな。うん、あれなら命知らずを3万とか率いてそうだ。そして、安倍ンツのためなら、馳せ参じそうだ(笑)
でも、結構苦労してるように見えたんだよね。単純にさ、技術的な問題として、ヌーヴォーって音域的にギリギリだったみたいだし、それ以前に、ミュージカル独特の歌い回しってのがやりにくそうだったのよ。
やっぱ、あれだな、ガキさんとか亀ちゃん辺りはもっとつんちゃん以外の曲もチャレンジさせた方がいいよ。どうしてもね、同じ人の曲ばっか歌ってたら、その人の癖がついてしまう。そしたら、歌える歌の幅が狭くなっちゃうじゃんね。勿体ないよ。
例えば、ガキさんて、微妙な声の強弱とか抑揚を喉のところでコントロールしてない?いや、腹から声は出てるんだけどさ、調節を喉でやっちゃってるん気がするんだわ。だから、押し出しは強いんだけど、支え切れないっていうか。それでも無理すれば出せるけど、喉に負担が来そう。ヌーヴォー様も公演後半、だいぶ辛い様に見えたんだよね。しょっぱなの「焼きつくせ」の「や」が出ないの。しかも若干声も割れ気味でさ。ちと最後まで持つんだろうか?と思ったよ。
後ね、今回改めて「何かを表現すること」ってのを、考えたんじゃないかな。ほら、自分にない役だし。淑女は周りのメンバーとの兼ね合いもあるしさ。こうね、自分の思ってる風にその役をやるにはどうしたらいいのか、っていうようなことを、考えたと思うんだよね。
そうするとさ、まずは自分の立ち位置決めないと前に進めなくなる訳で、強いては「モーニング娘。」って箱を取り払った後の、新垣理沙は何で勝負するのか?みたいなことをね、考えてくれたなら良いなと。
何かほのかにね。役と自分との隙間にはまり込んで、迷ってるらしいガキさんが居たよ。
でも、そうやって悩んでるガキさんもちょっと良いなと思った。どうもね、迷いなく進む人より、迷いながらも前へ進む人の方が好きみたいですわ、自分(苦笑)

田中さん:何かね、自分のやってる役、っつうか、自分の立たされてるポジションにかなり違和感があるんだろうな、って思った。いや、初めて見た回がたまたまそうだっただけかも知れないけど、こう、芝居に入り切れてない感じがしたの。
何だろうな、自分の台詞のあるとことか、歌ってるときは良いんだけど、後ろでライト当たってないときが手持ち無沙汰っていうか、ぽつんって感じ。どうしてればいいのか分からないみたいだった。一瞬素に戻ったりしてね。
うーん、初めてなんじゃないのかな、「モーニング娘。田中れいな」以外を求められたのって。
現状じゃ無理ないかも知んないけど、娘。以外のやり方を知らないっつうか。無意識に歌はこう、お芝居はこう、っていう決められた枠内で考える癖が出来てたんじゃないかな。それを今回ばっさり切られちゃったもんだから、ほんとどうしていいんだか分かんなかったんだろうな。
案外、そういうとこ不器用なんかも知れんね。元々持ってるスキルが平均以上だったんで、目立たなかったけど。一旦、こうだと決めてしまったら、上手いこと切り替えが利かないんだな。結構、亀ちゃんなんかは思いっきり悩んだ後、周りがびっくりするぐらい割り切っちゃいそうだけど。まずはその縛りから、自分を解放した方がいいかもね。本来、もっと出来る人だと思うんで。
後、技術的なことなど。えーっと、やっぱ声が細いね。こう直線的に声が出る分、耳にはよく届くんだけど、今回みたいに舞台であるとか、大きなホールに行くと広がっていかないというか。淑女でガキさんの後に歌うと、ちょいとボリュームが落ちた感じがしたよ。ま、これは質的なもんかも知れないんであれなんだけど、もうちょっと身体を通して声を出せたら、響きがぐんと良くなると思うんだよな。その辺ちょっとしたことなんで、意識してくれると嬉しい。
んで、これは全体的に言えるんだけど、表現の仕方が幼いかもね。ま、これも今まで末っ子ポジションで、必要以上に「子供であること」を求められてきたせいだと思うんだけどね。これからはゆっくりとでいいから、しっかり大人の表現も身につけていって欲しいな。
と、まあ、ぐだぐだ書いちまったけど、何かれーな見てると勿体ないんだよね。意識の持ちようでもっと変われると思う。もっとね、れーなは自分を表現することにどん欲になって良いと思うんだよ。切実にね。

亀井さん:こちらは何か修行中だなあって感じ。同い年なんだけど、ガキさん的悩み__表現者としてどこを目指すのか__は、クリアしつつあるのかなあと。
まあ、まだ迷いは見えるけどね。自分の本分と志向は分かってる、けどもそこへ至る道が一様ではないのもわかってる、みたいな感じかな。
それでいろいろ試してる途中っていうか。そういう意味では、今回のミュージカルはいい刺激になったと思うのね。ハローのやり方だけじゃなく、外の、しかも本格的なお芝居のやり方に触れる機会が持てて。また、考える材料が増えたと思うんだよね。
ただ、基本的に亀ちゃんは歌で世界を表現する人かも知れんなあとは思う。何だろうな、自分の世界をきっちり作って、そこに入り切らないと駄目なタイプって言うの?そして、今のところ入り込むのには歌が一番良いんだと思うな、亀ちゃん的に。
だから、歌っててもその他大勢になっちゃう淑女では霞んで見えちゃうんだけど、自分が歌って芯になる騎士になると、ぱっと目を引く。それもガキさんが正統派・明るい華やかさだとしたら、亀ちゃんは影のある華だね。いつかどこかで書いた気がするけど、ガキさんが陽なら、亀ちゃんは陰、ガキさんが正なら、亀ちゃんは負の魅力だな。結構ね、この二人のフランツっていうのも見てみたかったんだよね。亀ちゃんの明るいけれど、どこか謎のところがある王子と、ガキさんの粋で茶目っ気のある王子と、やってみたら面白いと思うんだけどな。
で、純粋に技術の問題としては、どうしても胸から声を出してる分、声の厚みが足りなくなってしまうんだよね。その分、繊細なタッチの表現は得意だけれど、それで勝負するんならもうちょっと細かいとこまで気を配らなきゃ。
何か入り込み切れてないと、途端に動きが怪しくなる(笑)切ない表情とかさせると絶妙なんだけど、今回みたいに男役だとちと線が細すぎるかも知れん。
んー、全体的に発展途上だなあ。これからどう転がるかで、亀ちゃんのこの先って決まってくると思う。楽な方へ転がっちゃったりせず、不器用でもいいから、まっすぐ悩んで、自分の道を歩んで欲しい。

道重さん:今回、頑張ってたなあと思う。あのね、重さんの場合、歌やダンスに過剰に苦手意識があると思うのよ。ちょっとれーなと被るけど、自分の限界はここまで、って決めてたとこあると思う。
それが今回、ほんとに基礎から教わって、自分の何がいけなくて、何が足りないのかちょっとは分かったんだと思うな。「スカウト」のシーンでは、一瞬とはいえ、れーなより声が通ってる時があった。ハモりのとこも、心配したようなふらつきはあんまなくて、むしろ、あの、人と声が重なりにくいれーなと良く合ってたと思う。
で、演技はっつうと、ある意味自分の中にあるキャラだったんだよな。ただ、その分、いつも通りにやろうとして壁にぶつかった感じかな。何つうんだろ、今回は「道重さゆみ」って言う人を知らない人も見に来る訳で、「分かってるでしょ?」みたいな演技をしちゃ駄目な訳だよ。全然重さんを知らない人にも、リューという人がどういう人か分かんなくちゃいけない。その上で自分の個性も出さなくちゃならない。その辺のバランスは難しかったろうなと思う。
重さんてさ、自分が求められてることに敏感で、バランス感覚がいいから、出しゃばり過ぎず、さりとて没個性化することなく、与えられた役はきっちりとこなすんだよな。そのための努力も惜しまないし。
でも、実はその先が問題な訳で。与えられた役をこなすのも良いけどさ、自分が表現したいものは何かってことですよ。んまあ、結局、年少さん達の問題はそこに尽きるんだけどさ。自分がどうなりたいか、あるいはどこを目指すかが分かってくれば、随分意識の持ち様が違ってくると思うんだよね。
あのさ、これはれーなにも言えることだけど、「モーニング娘。」であることに満足しちゃいないかい?そこを足場にしてもいいけど、それに寄っかかっちゃ駄目だと思うんだよね。
重さんはさ、聡い子だから、その辺も薄々分かってんだと思う。だけど、やっぱ自信がないんだな。根っこが生真面目だから、はったりも利かんし。だから、どうしても寄っかからずにはいられない。
なので、ここは一つタマ数を増やすためにも、取りあえず基本スキルのレベルアップをするべきだと思うの。
ある程度出来るようになったらさ、自信にも繋がるし。今回のことで、出来ない訳じゃないって分かったんだしさ、やってみても良いと思うんだよ。
その上で、何か一つこれで勝負!って奴を決めたらどうかな。うさちゃんピースみたいにさ、これぞ重さんって奴を見つければいいじゃない。とにかく、しぶとく頑張れ。



えーっと、また、長々とやってしまった_| ̄|○いや、それだけ、皆に期待してるってことで(苦笑)
何にせよ、この辺の子達の可能性の片鱗が見れたってだけでも、ミュージカルは面白かったなと。いやあ、やっぱ娘。はまだまだ面白いや。もっと高いレベルで遊ばしてやりたいよ(ま、本人達は大変だろうけどね)。