歌と娘。

一連の雑誌の中の言葉で、気になったこと。
Kindaiだったかな、吉澤さんが娘。に望むことを聞かれてこう答えていた。
「いつも変わらず歌を愛して欲しい。モーニング娘。って、愛ある歌を歌うアーティストである訳だから。」
この言葉を読んだ時に、妙にすとんと胸に落ちたのね。ああ、やっぱりそう思ってたんだと納得した。
去年の秋ツアーからこっち、いや、もっと言うと、色じれやセクボ辺りからこっちの娘。の「歌」について、吉澤さんは一度だってネガティブな発言はしたことはなかったけど、内心焦れてたのかな、って、そう思ったのよ。
何つうかさ、どんなお馬鹿なことやってても、自分達は愛ある歌を届ける歌い手なんだ、って、張りがあってこその娘。ちゅうかね。
やっぱそこは疎かにしちゃいかんのだよ、きっと。
確かに紺まこが抜けて、声の層は薄くなるし、ダンスの軸もなくなるしで、パフォのレベルを維持するのはとても難しかったと思う。
そして、また、去年は歌以外のお仕事の方にスポットが当たった年でもあるし、個人の活動も目立った年だった。
でも、娘。が娘。としてやっていくなら、歌うことは決して真ん中から外しちゃいけないものなんだよな。
逆に言えば、そこさえきちっとやってれば、多少はみ出そうとも、いや、むしろはみ出しちゃう方が娘。は娘。として輝けるんじゃないかな。
と、そういうようなことをね、考えての発言じゃないかと思う訳ですよ、妄想家としては(笑)
何かさ、いわゆる“その後”のことを考える時に、吉澤さんがことあるごとに歌を続けていきたい、って言い続けてるのも、そういう風な考えが頭にあってのことなのかなあと。
一人になるって決まった時に、さて自分は何がやりたいんだってなったんだと思うんだよな、まあ、当たり前っちゃあ、当たり前だけど。
それがさ、そこで吉澤さんがついてるなって思うのは、これまで自分がやってきた仕事について振り返る機会を、きっちりと与えてもらって、しかもそれが一つの形となって、世に出たこと。
モーニング娘。としての自分を語るならはろよしが、ガッタスのキャプテンとしての自分を語るならSOG2007が、それぞれの役目を果たしてるもんなあ。
で、改めて振り返って、更にそれを人に語ることで、吉澤さんの中にある形が見えてきたんだと思うんだよ。
だから、冒頭の言葉は娘。さんに対してでもあるけど、吉澤さん自身に向けた言葉でもあるような気がするんだな。
“原点回帰”って言葉を、SOGの中で何回も吉澤さんが使ってるんだけど、ガッタスのキャプテンではない吉澤さんにとっての“原点回帰”ってのは、歌が好きであること、誰かに気持ちを伝えたいこと、そういうシンプルな想いだったんだと思うな。
故に、ですよ。娘。にもそうあって欲しい、と、思わず本音がぽろりと出てしまったと言うか。
滅多に本音を語らない、吉澤さん特有のチラリズムと言うかね(笑)
まあ、あれです、吉澤さんの声に惚れた身としましては、吉澤さんが上のようなことを考えながら、これからも歌を響かせてくれるっぽいところが、何よりも嬉しいし、楽しみだし、頼もしい思うのであります、はい。