まっつーについて

とある人に触発されて一言。
彼女の不幸は、自分の向いてる方向と自分の好きな方向が合ってると勘違いしてるとこかも知れない。
どうも初期のエンターテイメントバリバリな自分ていうのを否定とはいかないまでも、認めてないみたいなんだけど、実はそっちの方がまっつーには合ってそうなんだよな。
何つうかこう、まっつーが壁にぶち当たった時に、周囲が歌を表現するタイプの人しか居なかったんだろうな。エンターティナー方面ではなく。
第一、一番近くに居た藤本さんがそうだもの。そして、また不幸なのが、まっつーと藤本さんて似て非なるものだったことなんだよね。
藤本さんて、前にも書いたけど歌との付き合い方がちょっと異色で、いい具合に距離がある。歌は歌、自分は自分としてちゃんと独立してる。
エンターテイナーって人達は、歌を使って何事かを表現する人だから、当然歌と自分は別もので、きちんと距離をとってる。
この二つ、一見するとかなり似てるんだよ。だけど、根本的なとこで違うんだな。藤本さんは自分で歌を表現したいとは思っているけど、歌を使って何かを表現したいとは思ってないと思うんだね。手段と目的は違うんだよ。
その辺を、ちょっとまっつーは勘違いしてしまったんじゃないかな。
自分が進む方向の理想は藤本さんだと。
いやまあ、そこは藤本さんでなくても良かったんだろうけど、身近に居たからさ。もし、当時のごっちんが今ぐらい自分を確立していたら、そちらへ流れたかも知れないけど、まだごっちんも迷ってた頃だからね。自然と藤本さん「的」な方へと向かったのは分かる気がするよ。
でも、藤本さんのやり方は藤本さんにしか出来ないんだよな。何と言うか、あの歌のおいしいところだけをすくい取るセンスっていうのは、もう藤本さんのだけのものとしか言いようがない。
誰も藤本美貴には成れないんだよね*1
でも、別にまっつーが藤本さんに成る必要なんて、全くないんだけどな。
まっつーにはまっつーにしか出来ないものを目指せば良かったんだよ。
多分、あのままエンターテイメント方面を突き詰めてれば、誰もまっつーには敵わなかったと思うし。
もし、去年の秋紺も思い切ってエンターテイメントの方向へ振り切れていたら、もっと違うものになったんじゃないかな。
半端にバンドを組むくらいなら、楽器の生演奏も、歌も、ダンスも、「松浦亜弥」を表現するためのツールとして、使えば良かったんだよ。
もっと言えば、もっと我が侭で良かったのよ、まっつーは。
だから、別に楽器を入れてもいいけど、楽器の使い方が間違ってると思うんだよね。あくまでバックバンドとして登場するならいいけど、同じ一つのバンドとしての活動は方向が違うと思う。
せっかく、松浦亜弥っていう面白い生地があるのに、そっち方面へ走っちゃったら逆にまっつーの可能性を絞っちゃってる気がするんだよ。
役者でもいい、バラエティでもいい、勿論歌い手であってもいい。
ただ一つ大事なことは、松浦亜弥松浦亜弥でないといけないということ。バンドの一人、ユニットの一人であっては、いけないんだよね。
いやー、だから外部の演出家って人は良く見てるよね。まっつーがリボンでやる役として、「他国の王子」以外に考えられないよ。
基本的に、サファイヤ(魔女)の物語からすれば、彼は部外者だから。確かに重要な役ではあるけど、彼でなくとも成り立つ物語だから。
物語から独立した存在かつ重要というね。なるほど、やってた人達を見たら納得なんだよな。石川さん的にも安倍さん的にも、今の娘。と絡むならその位置でないと、ハマらないと。

で、だ。まっつーがもし、このまま今の方向で走り続けるなら、やっぱりやり方を変えないといけないと思うんだよ。本来、自分の向いてる方向とは違う方を選んでる訳だからさ。
となれば、もっと周りの力を引き込んで、自分を上手く生かす方法を考えて行かなくちゃならないでしょ。
あるいは、もっと歌を深く読み込まないといけない。まっつーがそれで何を感じ、何を表現したいのか考えながら歌わなくちゃならない。
また、それをしつつ、新しい自分だけのやり方も探らないといけないんだよね。
しかも、それはまっつーの持ち味を抑えてしまいかねないっていう危険性も孕んでる。
そんな可能性も全て引っ括めて、その道を進むと言うなら、それはそれでまっつーらしいのかも知れないけどね。ただ、今以上に茨の道だとは思うよ。そして、藤本さんという縛りから精神的に独立しなければ、すごく難しいと思う。
なまじさ、どっちも出来るからややこしいんだよね。エンターテイナーを目指すのか、アーティストを目指すのか、しっかり見極めて腹据えて進まないと、どちらも中途半端になってしまうよ(苦笑)
ま、ほんとに一番良いのは、今の道でどんどん極めていって、エンターテイメントに至るって言うのが、一番だけどね。両立は非常に難しいんだよな(苦笑)
とにかく、今言いたいのは現時点で満足しないで欲しいってこと。まっつーにはまだ色々な可能性が残されてるし、何一つやり切った訳ではない。
これからしばらくはGAMを中心にやっていくと思うけど、そこで何かを感じ取って、自分が進むべき道を見極めてってほしい。

ああ、どうも自分が求めるまっつー像というのは、もっそ高みをイメージしてるっぽいな、これ(苦笑)
出来ない人なら、もうその道を進んで下さい、って思うんだけどさ。なんか勿体ない気がするんだよ。まっつーの場合は。もっと色々出来そうだからさ。凄く勝手な思い込みでごめんねって感じだけども。

*1:逆に言えば、藤本さんも藤本さんにしか成れないんだけど。