それでも彼女らはステージに立つ

毎回、新しい人が入る度にあーだこーだヲタは騒ぐ訳ですが、今回いつもにも増して感じたことがある。
いやあ、モーニング娘。強いは。何だ、この強かさは。強さというより勁さ。大木の頑健さではなく、柳のしなやかさだな。
各所でコンサートのレポを読む限り、彼女らの動きに陰りはない。むしろ、吉澤さん辺り、完全にとまではいかないまでも、体調を戻し、表情にも余裕が窺える。
そりゃ、内心いろいろ各自思うところはあるだろうけどさ。それでも彼女らはにこにこと笑顔でライブを楽しんでるらしいではないか。
楽曲の弱さは歌っているメンバーが誰よりも承知。事務所のやり方の理不尽さに疑問だってある。吉澤さんが卒業する意味もひしひしと肌で感じてるに違いないし、これからのことに不安を抱えてない子はいないと思う。

けれども、彼女らはステージに立つ。そんなこと微塵も感じさせない程、陽気に、元気に歌い踊る。
今度のことで愛想つかしたりする自分みたいな奴のちっこい思い込みなんか笑い飛ばすみたいに、あっけらかんとさ。

いくら事務所が迷走して、メンバーの思いや、うちらの思い入れや、そういう情緒的なもんを削り取っていったとしても、娘。達が持っている精神の健全さや、歌に対する信頼や、うちらに対するある種の感慨なんかを完全に消すことなんて出来はしないんだな。
確かに今の娘。だって問題はある。これ、吉澤さんが抜けたらどうすんだ?って部分の後継者の席は空いたままだ。単純に、誰か欠員が出た時の穴埋め一つ取ったって、未だに吉澤さんが埋めてる現在、娘。さん達は長いツアーの間、迂闊に風邪も引けない状態にある。

けれども、彼女らはステージに立っている。何千の言葉を費やすより、それは何て雄弁なんだろう。
第一、彼女らの瞳は下を向いたりしていない。真っ直ぐ、前を見つめている。誰もまだ試合を諦めてはいないのだ。
たとえ、それが格好だけのことだとしても、彼女達がそう見せる限り、うちらはそれを信じて見ているしかないんじゃないかな。
精々声を張り上げて、俺たちはここにいるぜぇ!と叫ぶぐらいしか出来ないんじゃないかな。

正直、今度のやり方はあまり賢いやり方だとは思わないし、これからだってきっと良くなりはしないと思う。
けど、自分は今少し娘。を信じたいな。ひょっとしたら変われるかも、と思いたい。

何かさ、こんまこの時も同じようなこと書いたような気もするけどさ。結局のとこ、そういうことなんだよね。
毎回動揺して、ついネガティブに走ってしまうんだけど、その度、娘。さん達のひた向きさに救われてる気がする。

という訳でね、焦点であった吉澤さんが抜ける5月以降も、娘。を今より少し離れた位置からでも見ていようと思います。
頻度から言えば、エルダの人達やもしかしたらキッズさんの方がやっぱ多くなると思うけどね>現場
何だかんだ言ったって、娘。から完全に身を引くってのは出来なさそうだわ(苦笑)
いやあ、それもこれも全て、今度のツアーの出来が中々良さげってとこから来てんだけどね。
倒れた大木から新しい小さな芽が出ることだってあるさ、と言ってみたり。